パートナーシップ北東アジア

カナダと韓国、防衛産業の協力を拡大し、共同安全保障イニシアチブに注目

フェリックス・キム(Felix Kim)

カナダと韓国は、両国の包括的戦略的パートナーシップとインド太平洋地域における安全保障上の懸念を共有していることを受け、防衛協力を進めている。

カナダのビル・ブレア(Bill Blair)国防大臣は2024年9月のソウル訪問の際、自国が長年にわたり朝鮮半島の平和と安定に尽力してきたことを改めて表明した。 また、2万6,000人以上のカナダ人が従軍した1950年から1953年の朝鮮戦争以来、カナダは同地域に途切れることなく軍を派遣し続けている数少ない国の一つであることも指摘した。

2018年以来、カナダ軍のネオン作戦では、韓国やその他のパートナー諸国とともに人員を派遣し、東シナ海における海洋制裁回避の監視と特定を行っている。
動画提供:カナダ軍

同国防省は、韓国を大韓民国(Republic of Korea)という正式名称で引用し、「カナダは、朝鮮半島の安全を維持し、ルールに基づく国際秩序を守るするために、防衛パートナーシップの強化を含め、大韓民国との緊密な関係を強化することに尽力している」と述べ、 さらに「カナダは現在、インド太平洋地域に毎年3隻の軍艦を派遣しており、これにより、カナダ海軍(RCN)は大韓民国を含む地域のパートナーとより多くの活動や演習を実施できるようになっている」と語った。

ブレア国防相と韓国の金竜顕(Kim Yong-hyun)国防相は、防衛産業の協力に重点を置いて、関係強化について話し合った。 韓国国防省によると、北朝鮮の核やミサイルの脅威に直面する中、カナダが北朝鮮に対する制裁を実施し、関連する国連の活動に参加していることを金国防相は称賛したという。

同国防相はまた、特に次世代潜水艦に関連する韓国の防衛産業との潜在的な提携関係についても強調した。 カナダ政府は最近海軍のアップグレードの一環として、最大12隻の通常動力型潜水艦を取得する計画を発表した。

両大臣は、ハイレベルの防衛・外交政策に関する対話、および二国間での陸軍参謀協議を開始するという最近の合意を強調した。

韓国はカナダにとって7番目に主要な貿易相手国であり、両国は2022年に包括的戦略的パートナーシップを締結した。 同時に、韓国国防省は、韓国のカナダ軍強化プロジェクトへの参加は「単なる防衛産業協力の域を超え、韓国とカナダの包括的戦略的パートナーシップの発展に貢献することになる」と述べた。

近年、両国は軍事サプライチェーン管理、防衛研究開発、防衛調達、重要鉱物サプライチェーンにおける協力に関する合意を締結した。

カナダ国防省によると、両国の戦略的パートナーシップ実施計画では、「インド太平洋地域および世界中で、二国間および多国間のイニシアチブを通じて、共通の防衛優先事項を推進する」ことになっている。

これらの優先事項には、違法漁業や海賊行為に関する安全保障協力、北朝鮮による制裁回避、気候変動、健康と食糧安全保障、サイバーおよびその他の新たな破壊的技術による非伝統的な脅威などが含まれる。

またこの計画には、空中対潜水艦戦能力の共同開発に関する2024 年6月の合意を活用することも盛り込まれている。

フェリックス・キムは韓国ソウル発信のFORUM寄稿者。

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