ラジオ・フリー・アジア(RFA)
オーストラリア政府は、東南アジアにおける海洋協力を拡大するため、今後4年間で約62億円(4,180万ドル)を投資すると、ペニー・ウォン(Penny Wong)外相が2024年3月上旬に発表した。
ウォン外相は、メルボルンで開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)オーストラリア特別首脳会議に合わせて、オーストラリアと東南アジア諸国連合(ASEAN)10か国とのパートナーシップ50周年を記念してこの誓約を行った。 今回のサミットは、南シナ海における中国の強硬な姿勢と、ASEAN加盟国であるミャンマーにおける内戦の長期化・激化を背景に開催された。
ウォン外相は、今回の新たな資金は地域の安全保障と繁栄に寄与するだろうと述べた。 そして「南シナ海、台湾海峡、メコン川流域、インド太平洋全域で起こることは、我々全てに影響する」と基調講演で語り、
この地域の「特色」が脅かされており、どの国も支配的であってはならないと述べた。
ウォン外相は具体的な国名は挙げずに、「海や空での危険な行動、係争地での軍事化など、我々は地域の不安定化につながる挑発的、強圧的な行動に直面している」と語った。
年間数百兆円(数兆ドル)もの貿易が行き交う南シナ海のほぼ全域に対して、中国は不法に領有権を主張しており、ブルネイ、マレーシア、フィリピン、台湾、ベトナムなどの領有権を主張する国々と対立している。
2016年、国際法廷は、中国が主張するほぼすべての海洋権および領土権の法的根拠を否定し、中国が主張する海域の「歴史的権利」は国連海洋法条約(UNCLOS)と矛盾するとしている。
中国はこの仲裁やその結果を一度も認めていない。
サミットでフィリピンのエンリケ・マナロ(Enrique Manalo)外務大臣は、法の支配、特に国連海洋法条約(UNCLOS)が海洋協力の基本的な出発点だとし、
「この地域で海と海を共有する以上、我々は国際法の優位性を維持するために団結し、すべての人々のために公平で持続可能な成果を確保しなければならない」と述べた。
フィリピンは、フェルディナンド・マルコス・ジュニア(Ferdinand Marcos Jr.)大統領の下、南シナ海問題で中国に対してより強い姿勢を示してきた。 フィリピンはまた、長年の同盟国である米国との関係も強化している。
ここ数か月、南シナ海のセカンド・トーマス礁に駐留する軍の前哨基地にいる部隊に食料を届けるフィリピン船に対し、中国海警局が嫌がらせをするなど、フィリピンと中国の緊張は幾度となく衝突を引き起こしてきた。
2024年3月、フィリピン沿岸警備隊は、フィリピン諸島東岸沖にある資源豊富な巨大海底台地、ベンハム・ライズ(Benham Rise)に巡視船を派遣した。 フィリピン沿岸警備隊によると、ガブリエラ・シラン(BRP Gabriela Silang)号は台湾に近い、北部のバタネス諸島にも寄港する予定だという。