パートナーシップ

日本とベトナム、外交関係樹立50周年で防衛協力を強化

フェリックス・キム(Felix Kim)

日本とベトナムは国交樹立50周年を迎え、2023年2月に海上保安庁の艦船が合同訓練や演習計画のためにベトナムを訪れるなど、陸・海・宇宙での防衛協力の強化に取り組んでいる。 日本の防衛関係者が最近ハノイを訪問するなど、こうした取り組みは、中山泰秀防衛副大臣の「2023年を日本とベトナム双方にとって新しい時代の始まりとなる年にする」という呼びかけを裏付けるものだ。

2023年3月2日、ハノイでベトナムのゴ・スアン・リック(Ngo Xuan Lich)国防相と会談した山崎幸二自衛隊統合幕僚長は、両国の強固な防衛協力の重要性を強調した。 山崎統合幕僚長は、防衛関係が両国の関係拡大を育む重要な柱になっていると述べた。

リック国防相は、二国間の防衛協定を通じた協力関係の強化の重要性を強調した。 両国は、宇宙防衛とサイバーセキュリティの協力に関する協定(2021年)と、防衛装備と技術の共有を可能にするもうひとつの協定を結んでいる。 リック国防相は、防衛協力は、2014年に締結された「日越広範戦略的パートナーシップ」の中核をなすものだと述べた。

2023年2月中旬、ハノイで陸上自衛隊の吉田幕僚長、ベトナム人民軍(VPA) の総参謀長兼国防副大臣グエン・タン・クオン(Nguyen Tan Cuong)上将が、教育訓練、能力開発、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラムやASEAN国防相会議-プラスなどの多国間フォーラムにおける防衛協力について議論を行った。

クオン総参謀総長は記者団に対し、「ベトナムは、日本との広範な戦略的パートナーシップの発展を常に重視しており、二国間の防衛協力は確実に進展している」と述べ、

また、日本が最近、アフリカ北東部のスーダンと南スーダンの間の紛争地域であるアビエイでの国連平和維持活動への準備のために、ベトナム人民軍に広範な支援を行ったと述べた。

クオン総参謀総長と吉田幕僚長は、軍事医学、サイバーセキュリティ、訓練、捜索救助活動など、両者のさらなる協力と連携強化の機会を模索することを約束した。

ベトナム人民軍によると、日本海上保安庁の巡視船「せっつ」(乗組員52名)は、2月にダナン港を訪問した際、ベトナム沿岸警備隊(VCG)や地元の法執行機関と訓練を実施した。

今回の訪問は、ベトナム沿岸警備隊の創設25周年と、両国の国交樹立半世紀を記念して行われたものだ。 両国の海上保安当局は「アジア海賊対策地域協力協定」に加盟している。

ベトナム人民軍によると、日本海上保安庁の船舶は2012年から新型コロナウィルスのパンデミック期間を除き、定期的にベトナムに寄港しており、「せっつ」の寄港は2019年以来初めてだという。 (写真:2017年、ベトナムのダナン沖で海上保安庁のヘリコプターとベトナム沿岸警備隊の船が合同訓練を実施)

中山泰秀防衛副大臣は2022年10月に国営のオンライン新聞「VietNamNet」に対し、日本はベトナム沿岸警備隊や他のASEAN沿岸警備隊を船舶、技術、訓練で支援してきたと述べ、さらに、

「2023年を通して、日本とベトナムの関係を振り返り、さらに両国関係を深め、拡大させていく一年に適した記念事業を構築していきたい」と語った。

フェリックス・キムは韓国ソウル発信のFORUM寄稿者。

 

画像提供:APF/GETTY IMAGES

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