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フィリピン、紛争海域での中国の嫌がらせを「注意深く」監視

ベナール・ニュース

フィリピン政府は2023年1月下旬、南シナ海の動向を「注意深く」監視しており、中国の沿岸警備船がフィリピン領の礁付近で地元の漁民に嫌がらせをしたとされる最近の出来事について調査していると発表した。

フィリピン沿岸警備隊によると、この事件は1月9日に発生し、中国の船舶と小型船が漁船の乗組員をアユンギン礁(別名「セカンド・トーマス礁」)近くの海域から追い払ったと報告した。

「アユンギン礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)および大陸棚の一部である。 フィリピンは、他国からの介入なしに、この海域で主権的権利と管轄権を行使する権利がある」とフィリピン外務省は1月24日の声明で述べている。

「フィリピンの漁民は、フィリピンと国際法、特に1982年のUNCLOS(国連海洋法条約)と最終的かつ拘束力のある2016年の仲裁裁定に基づき、自由に権利を行使し、獲るべきものを獲ることができる」と述べ、南シナ海に対する中国の恣意的かつ拡大する主張を無効とした国際法廷裁定に言及している。

フィリピン外務省は、地元の法執行機関によるこの事件に関する報告が上がってくれば、「この事件に関する外交的行動の基礎となる」と述べた。

同省はさらに、南シナ海のフィリピンの排他的経済水域内の領域のフィリピンの名称を使って、「西フィリピン海でのいかなる進展も警戒して監視する」と述べている。 (写真:2022年3月、南シナ海で中国沿岸警備隊の船の近くをパトロールするフィリピン沿岸警備隊の船)

在マニラ中国大使館はコメント要請に応じなかった。

フィリピン西部パラワン州の港湾都市プエルトプリンセサから約320キロにある礁は、係争海域にある9つのフィリピン領有地域の1つだ。 フィリピンは、1990年代に意図的に座礁させられた第二次世界大戦時の船「シエラ・マドレ」に少人数の海兵隊を乗船させている。

フィリピンのフェルディナンド・マルコス・ジュニア(Ferdinand Marcos Jr.)大統領は、2023年1月初旬に中国を公式訪問した際、両国は海上での緊張を話し合うためにホットラインを使用することに合意したと述べた。 このホットラインを利用して、フィリピン政府は中国政府に今回の事件を提起したという。

「しかし、それは我々が抗議し続け、この件に関する口上書を送り続けることを妨げるものではない」とマルコス大統領は1月23日、外交文書に言及した。

フィリピン沿岸警備隊司令官の アルテミオ・アブ(Artemio Abu)大将は、漁民が「監視されていた」ことを確認し、フィリピンは礁付近の軍事資産を増強することでこれに対応した、と述べた。

アブ司令官はテレビのインタビューで、「われわれはフィリピンの漁民が、われわれの継続的なプレゼンスによって保護され、安全が確保されていることを保証する」と述べた。

アブ司令官は、沿岸警備隊のリーダーが「ハイレベル会談」で中国側の担当者に懸念を伝えると述べた。

「我々は国の指導者とうまく調整を図る必要がある。 現場まで伝わらなければならない」とアブ司令官は語った。

2022年、フィリピンは少なくとも10回のシエラ・マドレへの補給活動を行ったが、中国沿岸警備隊が言葉による挑戦を発してきたという報告を除いて、事故はなかった。

2014年3月には、アユンギンに物資とジャーナリストを運ぶ船が、2時間のにらみ合いの間に中国沿岸警備隊の封鎖を回避している。

画像提供:フィリピン沿岸警備隊(AP通信経由)

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