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防衛力「強化」を目指すオーストラリア

ボイス・オブ・アメリカ

中国共産党が台湾付近で軍事訓練を強化する中、オーストラリアは防衛力は「できるだけ強力なものでなければならない」と述べている。

2022年8月上旬、リチャード・マールズ(Richard Marles)豪副首相兼国防大臣は、中国共産党の軍事的増強は「非常に大きな」懸念事項であり、地域の戦略的状況を左右していると発言した。

ナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議長を含む米国代表団が台湾を短時間訪問して以来、緊張が高まっている。この訪問を機に、中国政府は台湾海峡で演習を行い、ジェット機や軍艦を配備し、弾道ミサイルを発射した。

オーストラリアは、日本、米国、その他の国々と共に、緊張の高まりを非難した。オーストラリアはまた、今後10年間の軍事力の見直しを発表した。(写真:2022年環太平洋合同演習(Rim of the Pacific 2022)の多国間沿岸作戦演習の水陸両用襲撃時に警備にあたる豪陸軍兵士)

マールス国防相は、オーストラリア放送協会(Australian Broadcasting Corp.)に対し、中国の主張の高まりが、豪政府とその同盟国にとって重大な安全保障と政治的課題となっているとした上で、

「これは、我々の地域、そして恐らく世界の戦略的環境を形作る最大の事実だ」と述べた。さらに、「これは確かに、オーストラリアの戦略的状況を形成する重要な事実の一つであり、それゆえ、できる限り可能な限り強力な防衛力を構築し、オーストラリア国民の安全を確保できるようにする必要がある」と述べた。

台湾を取り巻く緊張関係に加わえて、さまざまな対立や不満が最大の貿易相手である中国との関係を不安定にしている。オーストラリアの内政への中国政府の干渉、香港の民主主義の消滅への懸念、南シナ海と太平洋における中国政府の野心が指摘されている。中国で最初に検出された新型コロナウイルスの起源に関する調査を求める豪政府の呼びかけについても、両国は対立した。

アナリストらによると、中国政府は豪政府を「反中」ヒステリーとして非難し、オーストラリア製の商品に一連の制限を設けてオーストラリアを罰しようとしている。

画像提供:アリアナ・リンデハイマー(ARIANNA LINDHEIMER)伍長/オーストラリア国防軍

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