ロシア侵攻部隊によるウクライナ国内の残虐行為に集まる非難

ロシア侵攻部隊によるウクライナ国内の残虐行為に集まる非難

FORUM スタッフ

人権団体によると、ロシア軍は主権国家ウクライナに侵攻してから3ヶ月近く経過した現在も、民間人を無差別に殺害し続けている。これは武力紛争を規制する長年の国際規則を踏みにじる一方的な攻撃だ。

国連の発表によると、2022年2月24日に侵攻が開始されて以来、3200人以上の民間人が死亡し、約3400人が負傷しているが、実際の数はそれよりはるかに多いと考えられている。国連は5月4日、数百人の子供を含む犠牲者のほとんどが「重砲や多連装ロケットシステムによる砲撃、ミサイルや空爆など、広い影響範囲を持つ爆発性兵器」によって死傷したと報告した。

台湾の台北タイムズ紙が報じたところによると、4月下旬、アントニオ・グテーレス(Antonio Guterres)国連事務総長がウクライナの首都キーウを訪問している最中にロシアがキーウに空爆を行った。1発のミサイルが住宅ビルに命中し、ラジオ・フリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティのジャーナリスト、ヴィラ・ヒリチュ(Vira Hyrych)氏が死亡した。(写真:2022年4月下旬、ロシアの首都キーウでロシアのミサイル発射によりジャーナリスト1人が死亡し、さらに10人が負傷した住宅ビルから瓦礫を撤去する労働者)

ミサイル製造施設を標的としたものだとロシアが主張した空爆に対して、広範囲から非難の声が上がった。ドイツ当局はこの攻撃をロシアのウラジミール・プーチン大統領が「国際法を一切尊重していない」ことを示す非人道的な攻撃だとした。

ロシア侵攻軍はまた、戦争の戦術としてレイプを使用し、戦闘地帯などからの民間人の逃亡を拒否したと非難されている。ヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch)によると、少なくとも3件の事件で、ロシア軍は民間車両に銃撃を加えた。その中には人道支援物資の輸送を交渉する乗員も含まれていた。これらの攻撃で民間人が6人殺害された。

ニューヨークに拠点を置く非営利団体ヒューマン・ライツ・ウォッチでシニア・クライシス・アンド・コンフリクト・リサーチャーを務めるベルキス・ウィル(Belkis Wille)氏は、同団体のウェブサイトの5月2日の記事で、「検問所のロシア兵は乗員が民間人であるかどうかを確認するための明らかな努力なしに、通過車両に発砲した」と述べた。

こうした行動は、ロシアも署名国であるジュネーブ条約(1864年)を含む国際人道法に違反している。戦争規則または武力紛争法と呼ばれるこれらの原則は、民間人およびその他の非戦闘員を保護することを定めている。「最も重要なのは、紛争当事者が常に戦闘員と民間人を区別しなければならないという規則だ」とヒューマン・ライツ・ウォッチは述べている。「民間人を意図的な攻撃の標的とすることは決して許されない」

また、赤十字国際委員会によると、国際人道法は、「無差別攻撃、すなわち軍事目標と民間人または民間目標を差別なく攻撃すること」を禁止している。国際人道法は、「想定される具体的かつ直接的な軍事的利益と関連して、民間人に過度の偶発的損害を与えると予想される攻撃」を違法としている。

ロシアのウクライナ東部の一部への侵攻と占領により、国際社会による厳しい制裁やその他の懲罰的措置が次々と取られる中で、モスクワはますます孤立し、プーチンを支持する者はほとんどいない。ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー( Volodymyr Zelenskyy )大統領とジョー・バイデン( Joe Biden )米国大統領を含む世界の指導者は、ロシアがウクライナ国民を一掃しようとすることでジェノサイドを行っていると述べ、国際刑事裁判所はプーチンを含むロシアの戦争犯罪の可能性を調査している。

逆に、数で上回るロシア軍の攻撃を撃退し続けているウクライナには、武器、金銭、人道支援をはじめとするさまざまな支援が、中華人民共和国の拡張主義的かつ専制的な行動により紛争の不安が付きまとうインド太平洋諸国を含む、志を同じくする国々から続々と集まっている。

中国はロシアの侵攻を非難せず、プーチン政権の制裁に加わっていない。また、ウクライナ国内でのロシア軍による拷問と殺害の疑惑について、ロシアを国連人権理事会から除名する国連決議に反対票を投じた。米国が提唱したこの措置は圧倒的な支持を得て可決された。

4月7日の投票に先立ち、リンダ・トーマス=グリーンフィールド(Linda Thomas-Greenfield)米国連大使は、「ロシアは人権の尊重を促進することを目的としている機関で権威的地位を持つべきではない」とし、「それは偽善の極みであるだけでなく、危険なことだ。我々は日々、ロシアがいかに人権を軽視しているかを目にしている」と述べた。

 

画像提供:ロイター

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