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米国の情報報告は気候変動によるインド太平洋地域の安全保障リスクの高まりを警告

米国の情報報告は気候変動によるインド太平洋地域の安全保障リスクの高まりを警告

FORUMスタッフ

米国国家情報会議(United States National Intelligence Council)の国家情報評価(NIE:National Intelligence Estimate)報告書によると、科学的な予測では2040年までの気候変動の影響は、北朝鮮や南アジアおよび東南アジアのいくつかの国を含む発展途上国により深刻な影響を与えることが示されている。2021年10月に発表された公表文献では、気候変動に対する脆弱性と物理的に適応できないことは、太平洋の島嶼国を含む発展途上国で内部紛争を引き起こし、安全保障のリスクを高める可能性があると警告した。

「2040年までの気候変動と米国の国家安全保障への課題の増加に伴う国際的な対応(Climate Change and International Responses Increasing Challenges to US National Security Through 2040)」と題されたNIEの報告書によると、「より広い意味で、発展途上国は気候変動により悪化する一連の課題に適応する必要がある。発展途上国の水ガバナンスが効果的でないと、気候変動の影響を受けやすくなり生活や健康を損なうことになる。一部の人達は新たなまたはより重篤な病気に直面し、既存の農業からの収穫量が減少するだろう。さらに反乱軍やテロリストは利益を得る可能性がある。アルカイダやISIS(イスラム国)が存在する国のほとんどが気候変動に非常に脆弱であると評価される」と述べている。

報告書によると、これらの懸念に対処することはインド太平洋パートナーの外交的、経済的、人道的および軍事的資源に対する追加の要求を生み出し、温室効果ガスの排出を削減するための協調的な努力の重要性を強調した。

ホワイトハウスと米国防総省(DOD)も米国軍が気候変動に適応するための安全保障戦略の計画について詳述している気候変動に関する報告書を2021年10月に発表している。

ロイド・オースティン(Lloyd Austin)米国防長官は声明で、「気候変動は戦略的状況を変え、安全保障環境を形作っており、米国や世界各国に複雑な脅威をもたらしている。戦争を抑止して自国を保護するために、[国防]省は気候変動がどのように任務、計画および能力に影響を与えるかを理解する必要がある」と述べている。

国防総省によると、極端な気象事象や気候変動の他の影響により被害を受けやすい人々は過激化や暴力的な過激主義組織による勧誘の影響も受けやすくなる可能性がある。

国連の報告書が明らかにしたことによると、インド太平洋地域全体の63%の人々が気候変動を主要な世界的緊急事態と考えており、指導者たちにさらに行動してほしいと望んでいる。彼らは耳を傾け始めている。例えば、2021年11月上旬に終了したスコットランドのグラスゴーで開催された2週間にわたる第26回気候変動枠組条約締約国会議(COP 26)は、気候変動を遅らせるために森林破壊を2030年までに終わらせることを100人以上の世界の指導者が公約した。インド太平洋地域の締約国にはオーストラリア、ブータン、ブルネイ、中国、フィジー、インドネシア、日本、ネパール、ニュージーランド、パプアニューギニア、フィリピン、韓国、スリランカ、米国およびベトナムが含まれている。締約国は声明で、この公約は1995年に196の締約国によって採択された地球の温暖化を摂氏2度以下に制限する国際条約であるパリ協定の目標を達成するために不可欠なものであると述べている。

インド太平洋全域の住民も気候変動対策に尽力している。

国連は、「この地域の人々は気候問題に独創性を発揮し、解決策を思いついている。パリ協定に沿って気候問題に対処するために何が、手頃な価格で、望ましいことができるかを示している」と述べている。

画像提供:ISTOCK

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