部隊派遣と武器輸出により防衛面の役割を世界的に拡大する韓国

部隊派遣と武器輸出により防衛面の役割を世界的に拡大する韓国

フェリックス・キム(Felix Kim)

韓国の徐旭(Suh Wook)国防部長官が最近インドとアラブ首長国連邦(UAE)を公式訪問したことは、軍隊配備と防衛産業の両方の観点から国際的な役割に対する韓国の意欲を示すものとなった。

2021年3月22日から24日まで滞在したアラブ首長国連邦では、徐国防部長官は同国に派遣されている大韓民国陸軍の特殊戦司令部(特戦司)と大韓民国海軍の特殊戦旅団の合同部隊「アーク部隊」を訪問し、同国のモハメッド・アル・ボワルディ(Mohammed al-Bowardi)国防担当国務大臣と同国特殊部隊の訓練強化について協議した。続いて3月25日から27日にかけて訪問したインドでは、同国のラジナート・シン(Rajnath Singh)国防相と防衛産業における協力について話し合っている。

韓国国防部(MND)によると、計933人の兵士から成る大韓民国国軍4部隊がアデン湾、レバノン、南スーダン、アラブ首長国連邦に派遣されているだけでなく、アフリカ、欧州、米国などの他地域にも20人から40人の立会人や職員および調整官が駐留している。大韓民国陸軍の全仁釩(In-Bum Chun)退役中将の説明によると、他国に派遣されている大韓民国国軍関係者の大半は国連主導の平和維持活動に従事している。

FORUMに対して、「アラブ首長国連邦に派遣されている部隊は、アラブ首長国連邦が大韓民国に軍事訓練の支援を依頼したという経緯があることからその使命は独特である」と説明した全退役中将は、アラブ首長国連邦の特殊部隊に訓練を提供する一方で、アーク部隊にとっても高温の砂漠での訓練など、アラブ首長国連邦では「朝鮮半島では得られない訓練の機会」が得られるというメリットがあると述べている。

韓国国防部説明したのところでは、レバノンに派遣されている韓国の東明部隊は、レバノン軍と共に偵察活動を実施する他、医療や電子機器教育などの活動に携わっている。南スーダンのハンビッ部隊(「ハンビット」の表記もある)は、空港や道路の改修に加えて、小学校と難民キャンプの建設、農業と工学の教育、水道設備の向上に取り組んでいる。

韓国国防部によると、1993年以来、大韓民国国軍は国連平和維持活動として世界各地に約5万6,000人の兵士を派遣している。大韓民国国軍は効率性と勤勉性で高い評価を得ていると述べた同退役中将は、「当国のエンジニアが海外で多くの建設作業に従事し、当国の医療提供者は地元住民に良好な医療を提供している」と話している。

徐国防部長官とシン国防相の会談では2020年に両国が合意した防衛産業協力ロードマップに焦点が当てられ、研究開発、生産、マーケティングを含む両国家間の防衛協力の強化を中心に協議が進められた。韓国政府系報道機関の聯合ニュース(Yonhap News Agency)の報道では、インドが世界第2位の武器輸入国であるのに対して、2019年に世界第11位の武器輸出国であった韓国は2020年には第10位に上昇した。

全退役中将は、「価格と品質に関しては、韓国は優れた供給者としての評判を得ていると思われる。兵器システムの開発を通じて得てきた知識を当国は喜んで共有する姿勢であるため、これは当国の優位性の1つとなる」と述べている。

同退役中将の説明によると、近年、韓国政府が駐在武官を通じて防衛外交を推進していることも韓国の輸出貿易の促進要素となっている。K9自走榴弾砲(愛称:サンダー「雷鳴」)(写真参照)とKAIT-50(愛称:ゴールデンイーグル)型の練習機は韓国の主要な防衛輸出装備品である。

フェリックス・キムは、韓国ソウル発信のFORUM寄稿者。

 

画像提供:AFP/GETTY IMAGES

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