「自由で開かれたインド太平洋」の維持に向けて提携諸国を支持する日本

「自由で開かれたインド太平洋」の維持に向けて提携諸国を支持する日本

フェリックス・キム(Felix Kim)

日本は中国の拡張主義勢力に懸念を抱く諸国との連帯感を示すことで、「自由で開かれたインド太平洋」構想に取り組む自国の姿勢を引き続き強調している。特に海上自衛隊「令和2年度インド太平洋方面派遣訓練部隊」は、2020年10月6日にナトゥナ諸島付近で「日インドネシア親善訓練」に従事している。同訓練については事前の発表はなかった。インドネシア政府は中国政府が自国の排他的経済水域(EEZ)に侵入したとして非難の声を上げている。

9月26日から28日にかけてアラビア海で第4回日印二国間訓練「JIMEX(Japan-India Maritime Exercise)」が行われたばかりであるが、10月9日にもインド太平洋方面派遣訓練部隊が南シナ海で対潜戦訓練を実施した。

いずも型のヘリコプター搭載護衛艦(DDH)「かが」と護衛艦「いかづち」が同訓練に参加し、その後補給のためベトナムのカムラン港に寄港している。ジャパンタイムズ紙が報じたところでは、10月18日から4日間の日程でベトナム政府とインドネシア政府を訪問した菅義偉首相の初外遊に先立って同訓練が実施されている。

ランド研究所の防衛アナリスト、ジェフェリー・ホーナング(Jeffrey Hornung)博士はFORUMに対して、「日本は自国の友好国、その能力、行動可能な範囲を中国に誇示し、中国には真似できないということを示唆しようとしている」とし、「南シナ海に海自を派遣して、『プレゼンス作戦』と私自身が呼んでいる活動を地域全体で繰り広げることで、日本は自国が地域諸国に好意的であるということをアピールしている」と解説している。

ホーナング博士の説明によると、ナトゥナ諸島近海におけるインドネシア政府と中国政府の領有権紛争は東シナ海の尖閣諸島を巡る日中紛争に似ているため、ナトゥナ諸島付近で海自が訓練を実施したことは中国に対する「強烈な牽制」である。

同博士は、「日本はナトゥナ諸島の主権は主張していないが、菅政権下において日本は引き続き同地域でより積極的な活動を行い、ASEAN諸国とより積極的に関与することで平和に積極的に貢献するという姿勢を見せている」と述べている。

今回の演習と訓練に加えて日本はASEAN諸国の沿岸警備隊の能力開発にも協力しており、フィリピンに2016年以来10隻、ベトナムには2014年以来5隻の沖合哨戒艇を供与している。

ナトゥナ諸島付近での演習にインドネシア海軍が参加したこと、および中国船舶による排他的経済水域への侵入についてインドネシア政府が中国政府に正式に抗議を申し立てたことは、他国領土・領域を違法に主張する中国に対する共通の嫌悪感を表すものであると、同博士は説明している。

同博士はまた、「中国の強制的行動に反対するという意図を周辺諸国がより声高に上げるようになってきた」とし、「地域の諸国が批判の声を上げ、その意図を躊躇うことなく中国に示すようになっている。そして、日本は常にこれを喜んで支援する提携国である」と話している。

フェリックス・キムは、韓国ソウル発信のFORUM寄稿者。

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