インド太平洋の行方

P. S. Davidson Admiral, U.S. Navy Commander, U.S. Indo-Pacific Command

読者の皆様、

ンド太平洋防衛フォーラム、責任ある取り組みに関するエディションへようこそ。

種々のインド太平洋安全保障組織間の責任ある取り組みは、信頼関係と強力関係を構築します。地域の防衛組織は協力し合うことによって、共通の課題を克服するための軍事能力と対応力を強化します。このような努力が、国家主権を支援し、国際規範の施行に役立ちます。

タイ王国軍と米国軍が共同で主催する毎年恒例のコブラ・ゴールド演習は、世界規模とは言わないまでも、この地域における多国間協力と責任ある取り組みの黄金率です。本号ではタイ王国陸軍スチャート・クライカウ大尉にコブラゴールド2020からの洞察を共有いただきます。この演習は、タイと米国軍の関係を強化するための軍事・危機管理能力の向上に重点を置いています。

本エディションは、太平洋島しょ国の遠隔地に住む人々への保健サービスの提供から説明義務の生じる核抑止の実施に至るまで、責任ある取り組みに関するさまざまな視点を掲載しています。

ダニエル・K・イノウエ・アジア太平洋安全保障研究センターの政治経済学者アルフレッド・エーラーズ博士は、中国が 「一帯一路」というインフラ計画に拘束されている国家に対して及ぼす影響力に対抗するために、米国とその同盟国・パートナーが緊急の債務問題にどのように対処するかを探っています。一方、米国国際開発庁のブルース・マクファーランドは、自立という究極の目標を持った開発援助が、インド太平洋地域における究極の安全保障ツールとしてどのように機能するかを明らかにしてくれます。

ニューヨークのホバート大学とウィリアム・スミス大学のアジア学准教授である静浩周博士は、中国共産党が掲げる価値観と野望が、なぜ中国政府がこの地域の責任ある利害関係国になることを妨げているのかを検証しています。

スリランカ海軍のローハン・ジョゼフ大尉は、インドネシアがいかにしてインド太平洋地域の海上安全保障の改善への道を開くことができるかを評価しています。さらに、インド海軍の中佐(退役)アーナブ・ダス博士は、海洋戦略を実行する際の鍵となる音響能力を構築するための海中領域認識の重要性を深く掘り下げます。

本誌が軍事技術についての地域の対話を活発にすることを願っています。ご意見をお待ちしております。FORUM スタ (ipdf@ipdefenseforum.com)宛に皆様のご意見やご感想をお寄せ ください。

よろしくお願いいたします。

フィリップ・S・デービッドソン(P. S. Davidson

米国海軍、大将

米インド太平洋軍司令官

Share