「自由で開かれたインド太平洋」構想をしっかりと受け継ぐ日本の新首相

「自由で開かれたインド太平洋」構想をしっかりと受け継ぐ日本の新首相

フェリックス・キム(Felix Kim
最近、安倍晋三首相辞任後に発足した新政権で岸信夫防衛相が就任した後も、日本の防衛政策では「自由で開かれたインド太平洋」構想が中心的な位置に据えられている。

「自由で開かれたインド太平洋」構想の推進で高い評価を得ていた安倍首相の下、日本防衛省は令和2年版防衛白書(2020年)でインド太平洋海域を「地域全体の平和と繁栄を確保するための自由で開かれた国際公共財(グローバル・コモンズ)」と位置付けている。同白書には、 同構想を促進するため、日本の防衛省と自衛隊(JSDF)が他のインド太平洋諸国との防衛協力と交流を強化する姿勢が示されている。

岸防衛相(写真参照)は2020年9月16日の記者会見で、「(前略)インド太平洋地域における自衛隊の積極的な活動を通じ、地域の安定化に寄与していくこと」および「(前略)日米同盟の絆を強化するとともに、二国間・多国間の防衛協力・交流を進めること」として、菅義偉首相から指示を受けた項目の一部を伝えている。

安倍元首相を実兄に持つ岸防衛相は、2020年9月14日の自民党総裁選挙で菅首相が総裁に選出されて以来初めて臨んだ記者会見で上記のように語った。安倍元首相は健康上の懸念から2020年8月下旬に辞任を発表している。

防衛省が発行する英文広報パンフレット「JDFJapan Defense Focus」2020年10月版で、同地域には安定した自律的な開発が必要であることを同省は強調している。そのためには、日本と地域提携諸国がそれぞれの軍隊を近代化して軍事活動を強化する必要がある。

同省は、「この取り組みの一環として、日本は防衛能力を積極的に活用して防衛協力と交流に取り組んでいく。これには、合同訓練・演習、防衛装備と技術における協力、能力開発支援、軍事支部間の交流が含まれる」と説明している。

この「多層な安保協力」により、日本とその提携諸国は良好な安保環境を促進することで、主要な海上交通輸送路の安定した利用の確保、信頼醸成と相互理解による不測の事態の防止、多国間活動を通じた地域の平和と安定の推進という3つの目的を追求することができる。

日本はまた、ASEAN(東南アジア諸国連合)加盟国との防衛協力や交流も継続していく構えである。

スリランカに対する能力構築支援事業の一環として航空幕僚監部と航空自衛隊(JASDF)航空救難団が実施した研修、またミクロネシア、パラオ、北マリアナ諸島で自衛隊が実施した人道支援・災害救援共同訓練などの例を挙げ、同省は南アジア諸国や太平洋諸島でも協力的なアプローチが推進されていることを強調している。

フェリックス・キムは、韓国ソウル発信のFORUM寄稿者。

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