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「自由で開かれたインド太平洋」戦略においてインドを後押しする日米豪印戦略対話加盟国

「自由で開かれたインド太平洋」戦略においてインドを後押しする日米豪印戦略対話加盟国

FORUM スタッフ

中華人民共和国(中国)の侵略と強制を阻止することを目的として、インド太平洋地域で最も強力な民主主義国であるオーストラリア、インド、日本、米国の戦略的同盟国は、志を同じくする他諸国がこの4ヵ国と足並みを揃えることを望んでいる。

通称「Quad(クワッド)」として知られる日米豪印戦略対話(4ヵ国戦略対話)に基づき非公式な戦略的同盟を結んでいるインド太平洋4ヵ国が他諸国に対して「自由で開かれたインド太平洋」構想の支援を呼びかけている。

ロイター通信が報じたところでは、2020年10月中旬、インドを訪問したスティーブン・ビーガン(Stephen Biegun)米国務副長官はデリーで開催された日印会談の席で、「共通の利益に基づく提携により推進される日米豪印戦略対話は拘束力のある義務ではなく、排他的な同盟を目的としたものではない」とし、「自由で開かれたインド太平洋を希望し、その構築のための努力と行動を厭わない諸国の協力を日米豪印は喜んで受け入れる」と述べている。

日米豪印戦略対話加盟国は特に”ASEAN(東南アジア諸国連合” 加盟10ヵ国との関与を深めることを望んでいると、ビーガン国務副長官は説明している。この国務副長官の発言は、スブラマニヤム・ジャイシャンカル(Subrahmanyam Jaishankar)印外相、マリセ・ペイン(Marise Payne)豪外相、マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官、茂木敏充外相(写真参照、順序は左から)等が出席して東京で開催された4ヵ国会談での協議内容を強調したものである。

日米豪印戦略対話は「協力」を同地域の民主主義強化の推進力として捉えた安倍晋三元首相よって提唱されたものだが、ポンペオ国務長官はこれを同首相の誉れ高い構想と遺産の証と表現している。最近、安倍元首相は健康上の懸念から辞任を発表したばかりである。

議事録によると、ポンペオ国務長官は、「日米豪印戦略対話に基づく戦略的同盟は、この4ヵ国のみの利益を求める多国間主義ではない」とし、「全4ヵ国が自由で開かれたインド太平洋を求めており、この戦略対話はそのために良好な結果を達成することを目指している」と説明している。

中国共産党(CCP)は同概念に対する脅威であると述べた同国務長官は、2019新型コロナウイルス急性呼吸器疾患(COVID-19)流行の対処に関する中国共産党の透明性の欠如だけでなく、南シナ海と東シナ海、メコン川流域、ヒマラヤ地域、台湾海峡などの地域を不安定化させる中国共産党の行動を例に挙げて指摘している。

同国務長官はまた、「中国政府の権威主義的性質により、同政権の指導者等は警鐘を鳴らした非常に勇敢な中国市民を拘束するなどして口封じを図った」とし、「この恐ろしいパンデミック対策に注力し、共に経済再建に取り組む米国は諸国の味方である。日米豪印戦略対話加盟国として、中国共産党の搾取、汚職、強制から同地域の国民や提携諸国を守るために協力することがこれまで以上に重要になっている」と語っている。

中印間の実効支配線(LAC)があるヒマラヤ地域で最近再び高まった緊張により、中国の強制への対抗として、同地域における存在感を高めるための関係構築に取り組もうとするインドの意識が高まっている。アナリスト等の見解では、中国が主導するパキスタンのインフラ整備事業「中国・パキスタン経済回廊(中パ経済回廊/CPEC)」を含め、中国は南アジアと東南アジアにおける戦略的取引を通じてインドを包囲する考えである。ロイター通信が伝えたところでは、これまでインドはこれ以上の中国との敵対を避けるため慎重に構えていたが、共通の利益を求めて米国と協力するとなると中国共産党の怒りを買うことは間違いない。同盟の目標は中国を刺激することではなく、インドの能力推進を図ることであると、ビーガン国務副長官は説明している。

ロイター通信が伝えたところでは、同国務副長官は、「これまでのインドの姿勢を変えようとしているわけではない」とし、「むしろインドがその主権と民主主義を擁護し、インド太平洋地域全体で同国の利益を促進できるように、インドの能力をどのように高めることができるかを模索している」と話している。

日米豪印戦略対話の議事録によると、ジャイシャンカル印外相は同対話の重要性を認識し、インドがこれに取り組むとも明言している。

同外相は、「インドは公海における法規範、透明性、航行の自由を基盤とする法治に基づく国際秩序の維持、領土保全と主権の尊重、紛争の平和的解決に引き続き取り組んでいく構えである」とし、「同地域に合法かつ重要な利益を有するすべての諸国の安保と経済的利益を推進することが当国の目的である」と述べている。

ペイン豪外相も同様に、日米豪印戦略対話にオーストラリアが参加しているという事実は、開放的かつ包括的で回復力のあるインド太平洋を協力して促進するという同国の確固たる専心を示すものであると語っている。

同外相は日米豪印戦略対話の外相会談の席で、「同対話は外交同盟であり、これにより参加国は民主主義国として共通の利益を支援することができる」とし、「地域は権力ではなく、法治に基づき管理されるべきだと当国は信じている。個人の権利が基本的に重要であるという信念を持ち、地域では国際法に従って紛争が解決されるべきだと信じている。そして、インド太平洋地域における主権国家の選択を擁護する地域の安保と新型コロナウイルス感染症パンデミックからの回復を望んでいる」と話している。

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