日本からの画期的な輸出によりフィリピンの領海保護対策を支援

日本からの画期的な輸出によりフィリピンの領海保護対策を支援

フェリックス・キム(Felix Kim)

フィリピンが日本から購入する高度レーダーシステムにより、フィリピン政府は自国領海と排他的経済水域(EEZ)におけるIUU漁業や敵対的な侵入者を良好に監視できるようになり、「自由で開かれたインド太平洋」推進計画にメリットがもたらされる。

近年国内防衛産業の振興策を推進してきた日本による防衛装備の完成品輸出は、今回の購買契約が第二次世界大戦以来初めての事例となる。

当時の河野太郎防衛相(現内閣府特命担当大臣)の発表によると、フィリピンの国防装備近代化計画「Horizon 2」に基づき約100億円(約1億米ドル)で売却される航空監視レーダーシステム(ASRS)は三菱電機製の警戒管制装置4機である。

2020年8月28日、「バシー海峡や南シナ海といった非常に重要な航路に位置する」フィリピンではIUU漁業が常に問題となっていると述べた河野元防衛相は、「日本の技術はこうした場所で有用に働く。これは相互協力への第一歩になると考えている」と語っている。

今回購買契約が調印された航空監視レーダーシステムは、自衛隊(JSDF)が採用しているJ/FPS-3とJ/TPS-P14レーダーシステムの改良型である。固定式防空レーダーのJ/FPS-3は沿岸地域でミサイルや他の発射体を検知するために使用され、移動式のJ/TPS-P14(写真参照)は車両に搭載される予定である。

固定式防空レーダー3機と移動式レーダー1機が2022年からフィリピンに納入される。

比政府機関の情報局(PIA)の発表によると、同航空監視レーダーシステムはフィリピン南部地域と西フィリピン海南部、そして国内で最も人口の多いルソン島東海岸から250キロの地点に存在する死火山海嶺であるベンハム隆起を囲む海域の監視に利用されることになる。

日本経済新聞(日経新聞)が報じたところでは、今回の成約は当時の安倍晋三政権が実施した2014年の輸出制限緩和以来、日本による「防衛装備の完成品」の初の輸出であると、河野元防衛相は説明している。これ以前は、防衛装備の輸出は移動式システムであるパトリオットPAC-2迎撃ミサイルの部品の対米輸出に限られていた。

2014年の輸出制限緩和後も、依然として日本は紛争に関与する国への防衛装備の輸出または国際連合決議に違反する輸出は禁止している。

河野元防衛相は、「こうした装備を移管することで、諸国との防衛協力が推進され、日本の防衛産業の強化にも繋がると考えている」とし、「また、特にフィリピンに警戒管制レーダーを提供することは、『自由で開かれたインド太平洋』構想に沿っている」と述べている。

フェリックス・キムは、韓国ソウル発信のFORUM寄稿者。

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