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「シンガポール・エアショー2020」に米軍が参加

ヘッドライン | Mar 14, 2020:

FORUMスタッフ

「シンガポール・エアショー2020(SA2020)」には、米軍から青森の米軍三沢基地・第35戦闘航空団のF-16戦闘機(ファイティング・ファルコン)飛行デモ隊、グアムのアンダーセン空軍基地・第36航空団・第20遠征爆撃飛行隊のB-52Hストラトフォートレス戦略爆撃機、ネバダ州クリーチ空軍基地・第432航空団のMQ-9リーパー、バージニア州ラングレー空軍基地・航空戦闘軍団のF-22戦闘機(ラプター)飛行デモ隊、米太平洋海兵隊(MarForPac)第121攻撃飛行隊のF-35BライトニングII飛行デモ隊が参加した。シンガポール・エアショー2020は2月11日から16日にかけてシンガポールのチャンギ国際空港(チャンギ空軍基地)に隣接するチャンギ・エキシビジョンセンターで開催された国際見本市である。

シンガポール・エアショーに米軍のF-22ラプターとF-35BライトニングIIステルス戦闘機の両機およびそれぞれの飛行デモ隊が同時に参加したのは今回が初めてのことで、高度な第5世代戦闘機に前代未聞の注目が集まった。(写真:2020年2月15日、チャンギ・エキシビジョンセンターで開催されたシンガポール・エアショー2020で高度な機能を披露するハワイ空軍州兵・第154航空団のF-22ラプター)

隔年開催されるインド太平洋地域最大の防衛展示会・国際見本市であるシンガポール・エアショー2020では、無数の飛行デモと静止展示が行われた。複数の報道によると、中国を起点に広がった新型コロナウイルスへの恐怖から、多くの国や軍隊が参加を取り止めたものの、数十の諸国と外国代表団および数百社に上る防衛請負業者が今回もショーに参加した。

ロイター通信が報じたところでは、ウイルス流行を理由に、シンガポールは中国からの訪問者だけでなく、最近中国を訪問した個人も入国を禁止している。ショーを主催したエクスペリア・イベンツ(Experia Events Pte Ltd)によると、110ヵ国以上から3万人近くの貿易関係者と930社が参加したと、todayonline.comのウェブサイトが伝えている。シンガポールで隔年開催のエアショーが開始されたのは2008年のことで、2020年の今回のイベントで7回目を数える。

米軍と同軍資産が強力な支援を提供したことで、米軍、特に太平洋空軍(PACAF)とシンガポールの永続的な関係の強さが明らかに示され、インド太平洋諸国の中で米国がシンガポールの優先提携国である理由が強調された。

米国人パイロットによるF-35B戦闘機の空中飛行と空中浮遊デモは観衆を沸かせたが、米国国務省のルネ・クラーク・クーパー(Rene Clarke Cooper)政軍関係担当次官補はストレイト・タイムズ(The Straits Times)紙に対して、シンガポールによる同戦闘機の購入は、より広範な米国とシンガポールの関係に支えられたものと説明している。

クーパー次官補は、「米国は独自の技術を誰かまわず譲渡するわけではない。独自の技術は協力かつ相互運用する提携・同盟諸国にしか移転しない」と話している。

太平洋空軍の説明によると、エアショーや地域イベントに参加することで、米国はインド太平洋地域の安全と平和に対する自国の取り組みを実証し、相互運用性を促進できるだけでなく、米軍の柔軟な戦闘能力を示し、国際的な関係者と永続的な関係を構築することで絆を強化でき、延いてはこれがインド太平洋地域全体における提携関係の構築に繋がることになる。

シンガポール・エアショー2020で太平洋空軍が圧倒的な存在感を示したことで、シンガポールとインド太平洋の安保に向けた米国の取り組みの熱意を同盟・提携諸国に実証することができた。これは、太平洋空軍司令官を務めるチャールズ・Q・ブラウン・ジュニア(Charles Q. Brown Jr.)大将が掲げる使命でもある。最近、ブラウン・ジュニア大将はデビッド・ゴールドフィン(David Goldfein)大将の後継として米国空軍第22代参謀長に指名さればかりである。

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