2019 年、台湾の蔡英文総統は、中華人民共和国(中国)が台湾の自治区であり民主主義の島へ潜入し影響力の拡大に力を注いでいると述べ、国家安全保障当局に対抗措置を要請した。
蔡総統は国家安全保障会議の後、記者団に対して中国の影響力には、選挙を妨害する試みや偽の報道キャンペーンなどが含まれると述べた。台湾は 2020 年 1 月に大統領選挙を開催する。具体的な事件の詳細は明らかにしなか
ったが、台湾の国家安全保障局が中国の動きに対処する方法を探し出すと述べた。蔡総統はまた、台湾は軍装備の改良や、最近開始された潜水艦の製造計画など、防衛力の強化を表明し、台湾海峡での軍事的な挑発に歯止めをかけると述べた。総統は「中国共産党は台湾海峡で挑発行為を続け、台湾海峡の現状を破壊している」と語った。
彼女の発言は、2019 年 4 月に中国軍が軍艦、爆撃機、偵察機を使って島周辺で大規模な演習を行った際に、両国の緊張が高まったことを受けたものである。台湾は訓練を監視するためにジェット機を緊急発進させた。当時の米政府高官は、この演習を「政治的圧力」であり地域の安定を脅かすものだと説明していた。
中国政府は、蔡氏が台湾の正式な独立を推進していると見ており、政治的・軍事的圧力を着実に強めている。正式な独立の動きは、台湾を神聖な領土と考える中国にとってはレッドラインである。蔡氏(写真)は中国との現状維持を望むが、台湾の安全と民主主義を守ると述べた。
米国の議員は、中国の強権的な活動に懸念を表明している。2019 年 5 月、米国下院は、中国との関係に対してより鋭いアプローチが求められる中、米国議会のメンバーとして台湾を支援する法案を全会一致で支持した。ロイター