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判明した事実:中国政府の漏洩文書に示された新疆ウイグル自治区弾圧の実態

ロイター

2019年11月中旬にニューヨーク・タイムズ紙が報じたところでは、多くの中国政府の文書漏洩により、中国の習近平主席の政策に基づき新疆ウイグル自治区で実施されているウイグル人と他のイスラム教徒に対する弾圧の実態が明らかになった。

国連の専門家や活動家等によると、中国政府の取り締まりにより、少なくとも100万人のウイグル人およびイスラム教徒を中心とする他の民族少数派が新疆ウイグル自治区の強制収容所に拘束されている。これに対しては、米国や他の諸国から鋭い非難の声が上がっている。(写真:公式には「職業訓練センター」として知られる中国・新疆ウイグル自治区の施設近くの道路で起立する中国人警官)

同紙が伝えたところでは、「中国の政治組織の一員」から提供された同文書には、2014年に鉄道駅で31人を殺害した無差別襲撃事件が中国当局により新疆ウイグル自治区の過激派組織による犯行と断定されたことで習主席が同地区を訪問して以来、習主席が行ってきた当局者に対する一連の内部演説の内容が示されている。

同紙の記事によると、習主席は「『独裁政権』の下、『情け容赦のない』全面的な『テロリズム、侵入行動、分離主義の取り締まり』」を要請している。

また同文書には、他国で発生しているテロ攻撃およびアフガニスタンからの米軍撤退により、中国政府首脳陣の間で懸念が高まっていたことが示されている。

同紙には、合計403ページに及ぶ同文書が収集・選択された経路は不明であると記されている。

新疆ウイグル自治区のウイグル人や他の民族に対する虐待を完全に否定する中国共産党は、イスラム過激主義と分離主義を排除し、新たな技能を身につけさせる職業訓練を提供しているに過ぎないと弁明している。

中華人民共和国外交部外務省(外務省)にコメントを求めたファックスに対する回答は今のところ戻ってきていない。

同紙が伝えたところでは、家族が訓練所に収容されたことを知った帰国大学生からの問い合わせに対応する説明に関する役人への指示、およびプログラムに対する地元の役人等からの反感の実態が同文書には記されている。

また、同文書によると、2016年8月に陳全国(Chen Quanguo)が新疆ウイグル自治区域の区委書記に就任してから、強制収容所が急速に拡大している。以前にチベット自治区党委員会書記を務めた陳区委書記は、当時も中国共産党の規則に反発するチベット人弾圧に積極的に荷担している。

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