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太平洋地上軍シンポジウムで「自由で開かれたインド太平洋」、そして提携の機会を議論

FORUMスタッフ

5月21日から23日にかけてハワイで開催された第7回太平洋地上軍シンポジウム(LANPAC)では、インド太平洋で軍事作戦を展開している28ヵ国の代表団が結集し、技術革新および進化する陸軍環境への適応について議論が行われた。

同盟・提携諸国の基調講演者および討論者等が、マルチドメイン作戦、人工知能、自律型システム、および技術の進歩に応じた強力な基礎訓練の確実な実施などについてそれぞれの洞察を提供した。また、太平洋地上軍シンポジウムでは健康を通じた太平洋地域の提携構築に関するパネルディスカッションが初めて実施された。

同シンポジウムの基調講演の1つを行った米インド太平洋軍司令官のフィリップ・S・デービッドソン(Philip S. Davidson)海軍大将は、参加国に対して米国が頼りになる提携国であることを強調し、「我々は共に歩んでいる」と語っている。

デービッドソン大将はまた、「米国固有の強みの1つとして、一方的に行動、戦闘、勝利しないことが挙げられる。陸上構成要素が競合、抑止、勝利する必要のある状態になった場合は、同盟国および提携国と互換性および相互運用性のある方法で対策を実施する必要がある」とし、「米国の構想は、志を同じくする一連の同盟・提携諸国と共に、自由で開かれたインド太平洋を確保することにある。これは我々が協力してこそ達成できる戦略的目標である」と述べている。

オーストラリア陸軍参謀長のリック・バー(Rick Burr)中将は自身の基調講演において、オーストラリア陸軍を「動いている軍隊」と表現し、オーストラリアは太平洋の近隣諸国との関与を高めるための「太平洋における強化」政策を進行中であると述べている。(写真:2019年5月に開催された太平洋地上軍シンポジウムにおいて、「自由で開かれたインド太平洋」の取り組みに対するオーストラリアのアプローチを説明するオーストラリア陸軍参謀長のリック・バー中将)

バー中将はオーストラリア陸軍が準備態勢、兵士、プロ意識、可能性を最大限に引き出すことへの努力、および提携国に焦点を当てていると強調している。

同中将は、「疑問や問題に関係なく、答えは人間関係にある」とし、「チームに問題把握に努める多様な発言者がいなくては、複雑な問題解決の第一歩すら踏み出すことはできない。これが我々の姿である。大切なのは提携関係である。大切なのは課題と機会を共に共有することである。そうすることで、人間関係および共通の理解を通して信頼性を構築することができる」と語っている。

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