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インドネシア国家警察がジェマ・イスラミアの最高指導者を逮捕

AP通信

2019年7月上旬の当局の発表によると、インドネシア国家警察がアルカイダと関連があるジェマ・イスラミア(JI)ネットワークの最高指導者と考えられる男性を逮捕した。同男性は2003年以来警察の網の目をくぐり抜けてきた人物と考えられる。

インドネシア国家警察のデディ・プラセティオ(Dedi Prasetyo)報道官は、2019年6月29日にジャカルタの衛星都市ブカシのホテルに妻と滞在していたパラ・ウィジャヤント(Para Wijayanto)を対テロ特殊部隊が逮捕したと述べている。(写真:2019年7月1日にジャカルタで開かれた記者会見で、最高指導者のパラ・ウィジャヤントの写真とさまざまな押収品を見せるインドネシア国家警察)

プラセティオ報道官によると、202人が死亡した2002年のバリ島爆弾テロ事件および9人が死亡した2004年の駐インドネシア・オーストラリア大使館爆破テロ事件(インドネシアの首都のジャカルタで発生)を含め、ウィジャヤント容疑者は一連の攻撃で使用された爆弾製造に関与した疑いがある。

同報道官はまた、2000年にフィリピン南部のジハードキャンプで軍事訓練を受けた土木技師のウィジャヤント容疑者は、イスラム過激派の温床として知られるインドネシア中部のスラウェシ州北東沿岸部で発生したポソ宗教戦争にも関与したと述べている。

同報道官が発表したところでは、2013年以来、ウィジャヤント容疑者はジェマ・イスラミア軍事部門の要員を勧誘して訓練し、過激派集団に属して戦わせるために一部の要員をシリアに派遣している。

「ウィジャヤント容疑者はイスラム戦士としての能力と実績を買われ、ジェマ・イスラミアのアミール[最高指導者] に任命された」と、同報道官は説明している。

有罪判決を受けた元過激派で、現在インドネシアのテロ対策組織に協力しているソフィアン・ツアリ(Sofyan Tsauri)氏は、逮捕されて15年の懲役刑を宣告された過激派、ザルカシ(Zarkasih)の後継者として、ウィジャヤント容疑者が2007年にジェマ・イスラミアの最高指導者に就任したと述べている。

ジェマ・イスラミアは2008年にインドネシアの裁判所判決によりテロ組織として認定された。米国とオーストラリアの支援を受けたインドネシアの対テロ特殊部隊による持続的な過激派弾圧活動により同組織は著しく弱体化したが、消滅することはなかった。

ツアリ氏も「実際のところ、ジェマ・イスラミアが消滅することはない」と述べている。

過激派に対する持続的な弾圧政策にも関わらず、イスラム国組織が海外で実施する攻撃にインドネシアの過激派新世代が感化されている。

2018年5月には、インドネシア第2の都市であるスラバヤに所在する複数の教会で2家族が実行した自爆テロにより、両親が攻撃の1つに関与していた女児2人および巻き添いとなった数十人が死亡している。警察の発表によると、女児2人の父親はイスラム国派と主張するより大規模な過激派ネットワークの支部の幹部であった。

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