北朝鮮のミサイルおよび中国の宇宙活動を脅威と捉える日本

北朝鮮のミサイルおよび中国の宇宙活動を脅威と捉える日本

日本政府が発表した防衛白書によると、北朝鮮は具体的な非核化措置を講じることなくミサイル実験を再開し、小型核弾頭の製造に成功したことから、日本政府は北朝鮮のミサイル能力に関する警戒を強めている。

2019年9月下旬の閣議で配布された「令和元年版防衛白書」では、隣国の標的となり得る日本の懸念が強調されている。

同防衛白書には、「(中略)核実験を通じた技術的成熟などを踏まえれば、弾道ミサイルに搭載するための核兵器の小型化・弾頭化を既に実現しているとみられる」と記されている。平成30年版防衛白書では、これは「実現する可能性がある」と表現されていたことに注目したい。

また、北朝鮮は現在、長射程の弾道ミサイルの実用化、飽和攻撃のために必要な正確性と運用能力の向上、および発射形態の多様化を図っている可能性があると記されている。

さらに、北朝鮮のこうした軍事動向は日本の安全に対する「重大かつ差し迫った脅威」であり、地域および国際社会の平和と安全を著しく損なうものと述べられている。

2019年初旬、第2回米朝首脳会談が物別れに終わって以来、北朝鮮は11機の新型または改良型の短距離ミサイルと飛翔体を発射している。直近では、2019年10月2日に同国が発射した潜水艦発射弾道ミサイルが日本海に着弾した。

日本国防衛省の分析を引用すると、ロシアの「イスカンデル」と外形上類似点のある短距離弾道ミサイルを含めた3種の新型ミサイルが存在し、飛翔距離は200キロから600キロに及んでいる。同防衛白書には、ミサイルは新型であり、能力も改善されているため、日本は対ミサイル防衛をさらに強化する必要があると指摘されている。

これほどの射程を備える北朝鮮のミサイルは、日本と韓国を標的として攻撃できる。

2019年9月下旬、河野太郎防衛相(写真参照)は記者会見で、「当然、北朝鮮のミサイル脅威から日本を守るために十分な準備を整える必要があり、今後も防衛策を引き続き推進していく」と語っている。

また、同防衛白書では、中国の脅威が地域の海洋から宇宙領域にまで拡大していることが指摘されており、日本が宇宙安保を優先する必要性が強調されている。日本にとって同盟国かつ最も重要な国である米国の次に注視すべき第二の国として中国が挙げられている。中国の2019年度防衛予算は日本の5兆2,600億円(約526億米ドル)の3倍以上に及ぶ17兆7,000億円相当(1,770億米ドル)となっている。

防衛省当局関係者等は、北朝鮮と中国の攻撃的な主張による脅威を踏まえれば、巡航ミサイルと空母を含め、日本はより高度な抑止力および対ミサイル防衛力と戦闘機能力の向上を図る必要があると主張している。日本政府は短距離離陸と垂直着陸が可能な米国製F-35戦闘機を購入する計画を策定しており、同戦闘機を搭載するようにヘリコプター搭載護衛艦2隻を改修する準備を進めている。

2018年12月に発表された防衛計画の大綱(防衛大綱/NDPG)に従い、日本は米国との同盟に基づく防衛の任務を強化しており、サイバー攻撃と電磁攻撃に備えた宇宙部門と対策への取り組み開始している。日本は十分に準備を整え、脅威に耐え得ることを示す必要があると、防衛大綱には記されている。

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