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米国、韓国との春季軍事訓練の規模を縮小

AP通信 韓国と米国は大規模な春季軍事訓練を廃止し、より小規模な演習に切り替えた。これは、北朝鮮の核危機を解決することを目的とした外交を支援する取り組みの一環である。 2019年3月上旬に両国が発表したこの決定は、2019年2月下旬にいちかばちかの賭け引きであった北朝鮮の金正恩最高指導者との第2回首脳会談が交渉不成立に終わったのとほぼ時を同じくして、米国のドナルド・トランプ大統領が合同訓練の費用について苦言を呈したことに端を発している。 演習の中止は、同訓練を侵略の予行練習と受け取っていた北朝鮮への和平提案である。しかし、北朝鮮非核化を追求するベトナムでの首脳会談の決裂をきっかけとして緊張が再び高まるのではないかとの懸念から、軍事演習縮小により韓国の軍事準備態勢が弱まる可能性があると一部の専門家は述べている。 米国防総省はニュースリリースで、米韓の国防長官が「キー・リゾルブ(Key Resolve)」と「フォールイーグル(Foal Eagle)」の演習中止を決定したと発表している。発表によると、米韓両国は新たな連合指揮所演習と野外機動訓練で軍事的な備えの態勢をしっかりと維持していく構えである。(写真:2015年に両国が実施した年次合同軍事演習「フォールイーグル」の一環として行われた米韓合同上陸軍事演習中に、水陸両用強襲輸送車近くで武器を構える大韓民国海兵隊と米軍兵士) 米国の声明は、パトリック・シャナハン米国防長官代行と韓国の鄭景斗(Jeong Kyeong-doo)国防相は、「訓練プログラムを導入するという両国の決定には、緊張を緩和し、最終的に北朝鮮の完全非核化を完全かつ検証可能な方法で達成するための外交努力を支持するという両国の願望が反映されていることを明確にした」と述べている。 ソウルに所在する韓国国防部も同様の声明を発表している。 韓国側の声明によると、鄭景斗国防相はトランプ米大統領と金最高指導者の首脳会談が物別れに終わったことに遺憾の意を表したが、依然として米国政府と北朝鮮政府が交渉を続けることを望んでいる。 「同盟(Dong...

極寒の下、能力を磨く大韓民国国軍

フェリックス・キム(Felix Kim) 最も過酷な気象条件の下、その戦闘能力と軍の即応能力を磨く大韓民国国軍。冬は氷点下となる韓国では、同国軍にとってその季節の訓練は厳しいものとなる。 2018年12月から2019年1月にかけて、多くの部隊がさまざまな訓練に励んだ。「最悪の状況下でも、各部隊が同等の任務遂行能力を確実に備えるため」に、兵士と水兵が厳格で激しい極寒訓練に参加している。「極寒に耐えながら、各部隊はその任務に合わせた特有の訓練に参加して戦闘力強化に専念している」と、韓国国防部(MND)のニュースリリースが伝えている。 標高1,600メートルの太白山(Taebaeksan)にちなんで命名された大韓民国陸軍の太白山部隊は、2019年1月下旬、海抜1,000メートルの高度でUH-60ヘリコプター2機を使ってヘリからの急速な懸垂下降訓練を実施した。第11機械化軍団は、自軍のK1とK2戦車およびK21歩兵戦闘車とK200装甲兵員輸送車を用いて冬の戦闘訓練を展開した。訓練では3,000台の装甲車両が使用されている。 一方、氷点下の気温に耐えながら、韓国南部の江原道に所在する麟蹄(Inje)エンジニア訓練施設で訓練を受けた同陸軍の第3工兵隊の兵士等は、積載・荷下訓練に従事し、戦闘環境で破壊された橋を再建する作業を行っている。(写真:凍った洪川で戦車を操縦する大韓民国陸軍第11軍団の兵士等) 大韓民国海軍も江原道で極寒条件下における戦闘能力をテストした。韓国に所在する建陽大学校(Konyang University)のイ・ジョンホ(Lee Jong-ho)軍事科学教授は、「冬場の訓練は厳しく、危険が伴う」とFORUMに説明した上で、「しかし、これは軍隊の準備態勢を維持するために非常に重要である」と指摘している。 1953年の朝鮮戦争休戦協定による停戦後、最近では緊張がやや緩和しているとは言え、厳密に言えば、南北朝鮮は依然として戦争状態にある。それゆえ、冬季訓練に関しては、北朝鮮の軍事力が韓国国防部の最大の考慮事項となると、イ・ジョンホ教授は説明している。 同教授はまた、「北朝鮮では非常に厳しい冬季訓練が実施されている」とし、「同国の場合、春から秋にかけて多くの兵士が農業に従事する。そのため、朝鮮人民軍が厳しい訓練を行う上で冬は最も適切な季節である。ここ韓国でも、非常に厳格な冬季訓練を行う必要がある」と述べている。 韓国独自の近代化により、冬季訓練の有効性が高まっただけでなく、安全性も改善されたと、同教授は付け加えている。これまでは、厳寒により時には訓練で兵士が死亡したり、凍傷にかかる事例があった。...

はっきりと見え始めた安倍首相のインド太平洋セキュリティ構想

Felix Kim(フェリックス・キム) インド太平洋地域に関して、安倍晋三首相は過去10年以上にわたり民主主義国家による効果的な安保連携を掲げてきた。この構想は航行の自由、排他的経済水域の主権、資源サプライチェーンの安保、そして中国の違法な領土拡大に対する懸念に刺激されたものである。 地域の安保イニシアチブを見直すと、安倍首相の構想が実現しつつあることが分かる。 安倍首相は2006年の著書「美しい国へ」の中でも述べているように、早くからオーストラリア、インド、日本、米国の4ヵ国による安保連携を提唱している。最初の内閣総理大臣就任後の2007年8月、マニラで開催された日米豪印戦略対話で他3ヵ国の政府関係者等と会談するために、同首相は代表団を派遣したと、ジャパンタイムズ紙は報じている。 米国海軍が伝えたところでは、2007年9月、同首相(写真参照)は沖縄の沖合で全4ヵ国の海軍により実施されたマラバール海軍演習に参加している。日本が同訓練に招かれたのはこれが初めてである。その後、2009年、2011年、2014年に再び参加し、2015年に日本の定例参加が決定された。 2012年、安倍首相は内閣総理大臣に再就任する直前に執筆した英語論文「Asia’s Democratic Security Diamond(アジアの民主主義セキュリティダイアモンド)」で、インド太平洋地域の安保連携の構想を再び主張している。同首相は再びオーストラリア、インド、日本、米国に対して、「インド洋地域から西太平洋に至るまでの海洋公共財の保護」および「中国による海洋と領土の拡大の阻止」を呼びかけた。 ランド研究所の防衛アナリスト、ジェフェリー・ホーナング(Jeffrey Hornung)博士は、「安倍首相のセキュリティダイヤモンド構想は名案である」とし、「これにより、同様の価値観を持ち、航行の自由、民主主義、人権、法の支配を真に優先する国が結束できる」とFORUMに語っている。また、各国の価値観と利益が共通していることから協力しやすい。外交的にも、一部の側面では戦略的にも協力が可能で、中国の価値観に納得できない国が多数存在することを、同地域を侵略する中国に知らしめることができる。...

一部の北米企業が中国企業による知的財産侵害を報告

FORUMスタッフ CNBCグローバルCFO評議会の5社に1社は過去1年間にハッキングを受けたと報告しており、北米を拠点とする企業の一部が中国企業による知的財産(IP)侵害の被害を訴えていることが分かった。(米国のビジネスニュース専門放送局「CNBC」が、大手公開・非公開企業の約100人の最高財務責任者(CFO)を対象に調査を実施した)。 少なくとも10年前から、中国企業による知的財産侵害を訴える声が上がっている。中国企業は産業スパイやサイバー攻撃、および技術移転の強要などの手段を用いて知的財産を取得していると伝えられている。Fortune.comによると、中国政府は中国に投資する企業に対して知的財産の詳細やライセンスを提供することを強制している。 資産運用会社、ヘイマン・キャピタル・マネジメント(Hayman Capital Management)の創設者、カイル・バス(Kyle Bass)最高投資責任者(CIO)は、「最大の問題は技術移転の強要である。これは知的財産の窃盗であり、WTO(世界貿易機関)の規則を巧みに回避する破壊的な産業政策である。基本的には、これは人を欺き、騙し、米国の経済を盗む中国の巧みな手段である」とCNBCに語っている。 CNBC調査対象者の20%が昨年1年間に知的財産侵害が発生したと回答しており、2019年3月のCNBCの報告では、調査対象の評議会参加企業の30%が過去10年の間に中国企業によるハッキングの被害を受けたと回答している。 「過去10年間に、中国は米国から200兆円相当(2兆米ドル)から300兆円相当(3兆米ドル)を盗んだ計算となる。私自身の見解では、最も貴重な米国の資産は創意工夫、知的財産、革新能力である」とするバス最高投資責任者は、「これは勝負のための米国の武器であり、中国はその武器をくすねている。新たな貿易協定を締結するのであれば、それは成果を測定できるもので、非準拠に対しては処罰を科せるものにすることが非常に重要である」とCNBCに述べている。 米国のドナルド・トランプ政権が中国との貿易協定締結に向けて取り組む中、特許、企業秘密、商標、著作権による知的財産侵害対策に関する話題が引き続き注目を集めている。 CNBCによると、2019年2月下旬、ロバート・ライトハイザー(Robert Lighthizer)米国通商代表が下院歳入委員会で証言し、「米国は世界どんな国とも競合できる力があるが、国家資本主義や技術窃盗を行う国に優位性がもたらされるという状況を防ぐために、良好な市場動向を確実に導く執行力のある規則を制定する必要がある」と説明した上で、「ここで明らかにしておきたいのは、協定を締結する前、そしてより重要なこととして、合意に達した場合は締結後もまだ取り組まなければならない事柄は多く残されているということである」と指摘している。...

米比の約束:「フィリピンは米国が守る」

FORUMスタッフ 2019年2月下旬、米国のマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官は、南シナ海における紛争の激しい海域でフィリピンの艦船や航空機が攻撃を受けた場合、フィリピンを米国が防衛すると約束した。 中華人民共和国(中国)は南シナ海にある一部の島を軍事化し、人工島を建設して他の前哨基地を設置している。マニラで開催されたフィリピン当局との共同記者会見で、こうした行為はフィリピンを危険に曝すものであると、ポンペオ米国務長官は語っている。 ワシントン・ポスト紙によると、同国務長官は、「中国による南シナ海での人工島建設と軍事活動は、フィリピンだけでなく、米国の主権、安保、経済生活を脅かしている」と説明した上で、「南シナ海は太平洋の一部であるため、南シナ海においてフィリピンの軍、航空機、公船に対する武力攻撃が行われた場合には、米比相互防衛条約の第4条に基づき、相互防衛義務を発動する」と明言している。 アジア海洋透明性イニシアチブ(AMTI)による2019年2月の報告書は、米国が中国の武力行使や圧力戦術を懸念する理由を指摘している。報告書によれば、中国は約100隻の艦隊を送り、南沙諸島におけるフィリピンの建設作業を妨害している。 AP通信が報じたところでは、ポンペオ米国務長官との共同記者会見においてフィリピンのテオドロ・ロクシン・ジュニア(Teodoro Locsin Jr.)外相は、米国務長官とドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)比大統領に対して防衛を約束したことでフィリピンは安心感を高めたと語っている。ロクシン比外相によると、結局のところ米国による約束は「フィリピンは米国が守る」と明瞭である。 中国が歴史的観点から南シナ海ほぼ全域の領有権を主張する一方で、ブルネイ、マレーシア、フィリピン、台湾、ベトナムも重複した権利を主張している。米国海軍は艦船を使って航行の自由(FON)作戦を繰り返し実施し、中国が占領する諸島近辺を監視している。...

ハノイでの首脳会談後、お互いの立場を交渉する米朝

FORUMスタッフ 北朝鮮の非核化に関する第2回米朝首脳会談は、合意に至ることなく2019年2月下旬に終了したが、政府関係者等とアナリスト等の間では次の交渉を催促する声が上がっている。 「会談の結果はそう悪くないと言い切る者も一部存在する。ジェラルド・サイブ(Gerald Seib)記者は、非核化の交渉は成立しなかったが、別の取引についてはまだ望みがある」と、2019年3月4日付のウォール・ストリート・ジャーナル紙の記事で述べている。(写真:2019年2月28日、ベトナムで開催された北朝鮮の金正恩(Kim Jong-un)最高指導者との会談からの帰国途中、燃料補給のために立ち寄ったアラスカ州アンカレッジでエアフォースワンから降りる米国のドナルド・トランプ大統領) 首脳会談終了後、韓国の文在寅(Moon Jae-in)大統領は速やかに行動を起こした。 AP通信によると、同大統領は、「今回は決裂したとは言え、両国が話し合いを継続し、両首脳が再び会談して速やかに合意することを願っている」と、2019年3月4日に大統領官邸「青瓦台」で開催された会議の席で語っている。同大統領はまた、「その過程で当国の役割もまた重要なものとなってきた。米朝交渉は最終的には成立すると信じているとは言え、対話の停滞や行き詰まりが長期化することは全く望ましくない」と述べている。 同日遅く、米国のマイク・ポンペオ国務長官がアイオワ州農業局に対して、今後数週間のうちに米国から北朝鮮に代表団を派遣することを検討していると語っている。 同国務長官の発言によれば、「確定しているわけではないが、米国政権は今後も問題に取り組み、今後数週間のうちに北朝鮮政府に代表団を送ることを考えている」のである。 2018年に文在寅韓大統領は、トランプ米大統領が最初の首脳会談の計画を取り下げた5月、および同大統領が8月に予定されていたポンペオ米国務長官の平壌訪問を中止した後の9月の2回にわたって仲介者としての役割を務めている。 ベトナムのハノイで開催された第2回首脳会談の前、トランプ米大統領は北朝鮮の非核化については「急いでいない」と発言している。同大統領の優先事項は、北朝鮮政府の弾道ミサイルと核ミサイルの実験停止に関する交渉を確実に継続することである。アナリスト等は両者の条件の定義が一致していなかったことが交渉決裂の主要原因と分析している。短期的には残念な結果となったが、これにより新たに明瞭になった部分もある。...